例によって素人がほぼ法定速度かつスタッドレスタイヤでちょろっと試乗しただけのお話。
最初はフィット。本当はガソリンとハイブリッドどちらも乗り比べてみたかったのだがガソリンの試乗車が無かった。全体的に試乗車はハイブリッドが多めの模様。
フィット|Honda公式サイト
グレードは下から2番目の「HOME」だけど安っぽさは全く感じない。これが一番の売れ筋らしいけど納得。ウリの視界の良さは素晴らしい、だがドラポジが合わない、具体的に言うと尻の座りがよろしくない。ちょっと嫌な予感。
走り出したら確かに上質な乗り心地ではある。角が取れてる感。小雨が降ってきたのでオートワイパーが動作したら、あまりのワイパーアームの長さに笑ってしまう。そうかフロントウィンドウがデカかったらそうなるな。アーム自体も頑張って細くしてる感はあるけど。
にしても走りは本当に「上質だけど普通」としか言いようがない。徹底的に角を丸くされてるみたいな感じで、なんか上滑りしてる感じもする。にしてもパワートレーンが元気なさ過ぎてびっくりする。メーターコンソールのモニタを見るとほぼエンジンで走ってるし、試しに広い道路でちょっと踏み込んでみたらモーターアシストが入る、アシストが入った瞬間にターボみたいなパワーのかかり方がする。これ本当にストロングハイブリッド?
40㎞から60㎞の全開加速を二回ほどやったら、それだけでバッテリーが半分くらいに減って驚く。ううむなんだろうコレ。ガソリンに乗ってれば違うんだろうか。
後で調べたらフィットのe:HEVシステムは「基本的にモーター駆動で、パワーが足りない時、あるいはバッテリーが空になった時のみエンジンが直結する」仕組みらしい。いや全然そんな動きしてませんでしたが、なんだろうコレ。外気温が寒かったので(3度くらい)バッテリー保護モードに入ったのか、あるいは試乗した個体が調子悪かったのか。
HUDはおろかブラインドスポットモニタも付かない(純正ナビ+オプションでナビ画面に警告が出るらしいが、なんで左右後方の警報をセンターコンソールに出すのだ)し、アラウンドビューモニターもないし。何より安全装備の「ホンダセンシング」が「無しの仕様」があるのが気に入らない。そういうのは競技ベース車でもない限り取っちゃダメだろう。
パーキングブレーキは電動、このためにリアブレーキをディスクにしたという苦労話(当初ドラムで設計してたが、ドラム式電動パーキングブレーキを提供するはずだった海外サプライヤがやらかした)オートブレーキホールド(一回ブレーキを踏んだらパーキングブレーキがかかるのでブレーキから足を離しても動かない、アクセルを踏むと解除)も付いてるのはとてもいいと思うんだが。
最近のクルマは「でっかいモニタが付いてて、そこにオプションのカーナビソフトを入れるとナビになる」というのが普通なんだが、フィットの場合はBASIC/HOME以外はメーカーオプション。しかもApple CarPlay/Android Auto非対応という状態。先代は対応してたのに退化してどうする。
そんな訳で割と期待してたけど調子はずれであった。ちゃんとしたコンディションでガソリンとハイブリッドの乗り比べはしてみたいけども。
次は先日試乗したガソリン4WDがすごく好印象だったヤリスのハイブリッド。しかし試乗車情報を見て来たディーラーに行ったら貸し出し中と言われてしまう。仕方がないのでそこから再度調べて、ハイブリッド4WDの試乗車がある最寄りディーラーに電話して用意されてるのを確認してから移動。電話が一番早いのは良くある事。
トヨタ ヤリス | トヨタ自動車WEBサイト
さてヤリス ハイブリッドも4WD、e-Fourなので後輪はモーター駆動。調べたら後輪モーターアシストは70km/hまでらしい。昔のe-4WDとかは30km/hだから、まあ一般道路を走る分には問題ないか。高速道路だと実質FFになるのがちょっとアレかもしれない。
乗ってみたらこれがまあ速い速い。モーターアシストがガンガン効いてガソリン4WDとは別物、アクセルを踏み込んだ時のCVTラバーバンドも気にならない、そこはモーターでうまくアシストしてるんだろうか。これがトヨタ最新型ハイブリッド。コレでリッター30km/l普通に走るとか化け物か?
乗り味は相変わらず楽しい、けどなんかガソリン4WDのが加速以外は良かったような。車重が若干増えたせいか、あるいはプロペラシャフトの有無による剛性の差? どっちにしろこの価格差でこの動力性能の差+燃費なら普通はハイブリッドを買うのでは。そのくらい違う。
今回乗った車にはメータークラスター上に穴が開いてた。そうヤリス、最上級のZグレードだとHUD付いてるんですな。ただ最初は全然見えなくて謎だったけど、後で角度調整したら見えるようになった。ちょっと見える範囲が狭いかも。タコメーターまでHUDに出るのはやり過ぎ感もある。LEDヘッドライトとHUDを付けたかったら最上級グレードにするしかない。それでも標準はまだスチールホイールなんだよな。やっぱり高いなあ。
見積もりを取ってみたら「買えなくはない」という感じ。割高ではある。装備を考えたらヤリスクロスの方が豪華なんだけど、その分値段は良い、そして乗り味は個人的にヤリスの方がいい。ううむ。
そのあとにマツダに行く。以前購入を検討してたCX-5の改良情報が入ったということで呼ばれてたのです。CX-5の改良は…なるほど、まあ小改良。気になってた質問を投げてみる、ずばり「デミオってモデルチェンジするんですか?」と。「来年出ますよ」と言われた。それを待った方が一番いい気がしないでもない。
マツダ3 15Sの試乗車があればもう一回乗ってみたかったのだが用意されておらず。ちょっと考えてCX-5に乗ってみることに、ちなみに9月に一回乗っております。ディーゼルの100周年記念車なのでオプションてんこ盛り状態。
MAZDA CX-5|クロスオーバー SUV|マツダ
「ちょっと暖めてきます」って言われて「え、今のディーゼルエンジンもグローランプとかあるの?」とか今の人に分からないネタを考えてしまったが、実際に車に乗って納得。レザーシートがめっちゃ冷たい! シートヒーターを5分かけてもこの冷たさは厳しい。レザーシート特有の問題らしい。なお夏は夏で熱がこもるので、溜まった熱をかき出すファンも付いております。いやレザーシートって何が良いのコレ?
とりあえず試乗。マツダ車に慣れたせいかドラポジがすぐ合う。以前乗った時はステアリングのセンター付近の妙なダルさが気になったのだが、全く同じ個体なのに今日は全然気にならず。ということはタイヤ依存か。
にしてもこのエンジンは以前乗った時も好印象だったけど、あらためて良いなと思う。二回目で慣れたせいか前回より色々分かる感じがする。車重の割にはむっちゃ曲がる。気に入ったのでディーラーの人に運転してもらって後席も体験。ちょっと突き上げ感があるけど悪くない。何より着座位置が高くて見晴らしが良い。これならロングドライブも大丈夫そう。
おススメされた「SMART EDITION」で見積もりを取ってみると、これが意外に安い。フィットやヤリスに比べたら絶対値では高いけど、車格を考えたらお得じゃね? という感はものすごくある。そういう目線で車を選ぶのは止めた方がいいとは思うんだが、「車の値段ってなんだろう」とは考える。なにより装備面ではほぼ文句が無いし。
帰宅してカタログを色々見て考える。ここで初めて気づいたけど、トヨタハイブリッドってメーカーオプションでAC100V アクセサリーコンセントを付けると「災害時にめっちゃ使える」ことが判明した。ヤリスでさえ最大1500Wを数時間供給可能。エンジンをかけて発電機モードにすると4日ほど1500Wが供給可能。すげえなコレ。やっぱりヤリスはハイブリッドのが色々良さそう。
トヨタ、1500Wの電力を供給できる新型「ヤリス」は“災害時の備え”としても選ぶ価値あり – Car Watch