[書籍]いつまでもデブと思うなよ(岡田斗司夫)

本人がblogでダイエット日記付けてたのは知ってたし、その内容も大体知ってたのだが、流石にこないだの「BSアニメ夜話」に出てきた岡田氏には面食らった。あまりに痩せすぎて本人かどうか見てて自信無くなってくるし(汗

で、ちょいと面白そうだったので書籍版を購入。その気になれば数時間で読めちゃうけど、会社帰りにチマチマと読んで金曜日に読了。

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書 227)
岡田斗司夫
新潮社 (2007/08/16)
売り上げランキング: 3
おすすめ度の平均: 4.5

5 単なるダイエット成功記ではありません
4 文系・非体育会系のためのダイエットガイド
4 けっこう根性のいるダイエットだけど勇気づけられる

結構面白いですコレ、ダイエット実用書としての実用度はともかく、「何故太ってるのか」「何故痩せなければいけないのか」「デブである事のデメリットと脱デブした場合のメリット」が延々と説かれている前半が特に面白い。「満足したら食べ物の残りを捨ててしまう」辺りはかなり抵抗があるし(後にフォローは入る)、全てが正しいとは思わんが、ある一人の意見としては中々に読ませる内容。ダイエットのみならず「思想」の領域にまで入り込むダイエット本はそう無いのではなかろうか。

後半のダイエット記については本人のblogに書いてある内容の補充版みたいなもんで、個人的に特に目新しい部分は無し。実際実戦するのはその人の生活習慣にも左右されるから難度が人によって随分変わると思うけどねー。

ただ「極端にデブってる人が痩せる」のには判りやすいけど、そんなに太ってない人が「あと数kg痩せたい」ってのには向いてないかもなー。えぇ女性はぽっちゃりでいいと思いますよオレは(脱線

しかし本人は痩せた事のメリットを延々と説いてるけど、「オタキング」として認知されたのは本人が「見事なデブキャラ」である事が大きいと思うけどなー。あれが普通に痩せてたら「サブカル系の痛い人」と境目が難しくなる気も。

あと体重67kgでウェスト82cmって結構太いような…。基本的な体型まで変えるのは色々難しいらしい。その辺りは本人も判ってて、その辺りを改善しようと頑張ってるぽい。

どちらかと言うとダイエット本というよりは「自己コントロール本」として読むといいかも知れない。そんな本。しかしこのタイトルは秀逸だよな…。

[書籍]レーサーの死

ちょっと前に出た奴、評判が良いので買ってみた。「F1倶楽部」「AUTO SPORT」に連載された奴をまとめた奴である。

レーサーの死
レーサーの死

posted with amazlet on 07.06.18
黒井 尚志
双葉社 (2006/04)
売り上げランキング: 78324
おすすめ度の平均: 4.5

5 読み終えたとき、亡くなられた人に黙祷を捧げたい
4 読み応えあり→福沢・鈴木誠一・風戸。
5 Ayrton Forever…

テスト・レース中に亡くなったレーサー達について、それまでの生い立ちと事故に至る経緯を詳しく追ったお話。

いくつか技術的に疑問のある記述があったり、昔の事情を知る人にとっては結構強引な解釈らしい部分があるらしいが、初見の話が多かったので個人的にはかなり読み応えがあった。とりあえず亡くなられた方にはご冥福をお祈りしたい。

あらゆる事故は常に要因があるものだが、この書籍で取り上げられた物は全て「曰く付き」である事が興味深い。セナのステアリングコラムシャフトの加工、あり得ない福沢幸雄のクラッシュ位置、またあり得ない川合稔のコースアウト直前タイヤ跡、スポーツ精神とはほど遠い政治と利益関係だけで設計・設立された旧富士スピードウェイ、そこで起きた30度バンクの悲劇、高橋徹の速すぎた死、小河等の不可解な運転による死…。

どこまで「真実」かは判らないが、とりあえず読んだらトヨタが確実に嫌いになれる本だなー(汗) 富士30度バンクの話で「誰もが真実を語っている」というのはある意味深い(エリア51の宇宙人墜落疑惑事件でも、現実には単なる実験用ダミー人形だったんだが、宇宙人と主調していた人間は「誰も嘘はついていない」という報告書が出てたりする、人間誰しも見えてしまった物が真実とは限らない)。こういうのに興味があるなら読んでおいて損は無いと思う。問題がある部分や不足している分はネットで補えばいいし。

とりあえず書籍中で気になった事を色々と

– セナの事故はSCラン解除直後でタイヤ内圧がかなり落ちてた事も重要な要因の一つとされてるが全く記載されていない
– ラッツエンバーガーの事故について記載少なすぎ、現在はハブがワイヤーでモノコックと繋がってるので、現在なら死には至らなかったのかも…。
– 福沢の事故で「スピードメーターが無いから速度は判らない」は技術的にバカ過ぎ。そもそも細谷が「265kmくらい出してた」と証言してるのと矛盾してる。
– 福沢の事故で野次馬があんだけ居たのに、テスト車の写真が一切残ってないのはなんでだ? 実はこれが一番の謎かも。
– 福沢の事故車は「トヨタ7のクローズドボディ版(これは確かに実在する)」という事になってるが、実際には全く違うクルマのトヨタJP6という説も近年有力になってる。この辺りはそのうちまとめて書きたい。
– トヨタ2000GTがまんま日産のA550Xの丸パクリみたいに書いてあるが、これについても疑問がいくつか。JP6とまとめて書きますかね。
– 川合の事故に対して、台風通過直後であるためランオフエリアがばかでかい堀になってた事が記載されてない。キルスイッチで止めても無駄だったような気すらする。
– 小河の事故は、どう考えても小河の取ったコーナーアプローチが謎(追突した前走車は全くラインを変えていない)。レース規定云々の問題じゃないと思う。

ちなみに版権が降りなかったのか色々あるのか写真がほとんど無いのだが、下記サイトの「アクシデント」というコーナーに色々載ってるので参照。特にある意味「トヨタに殺された」と言っても過言では無い(トヨタ7のテスト中の事故は色々知ってたが、ここまで凄惨とは知らなかった)福沢幸雄と川合稔の写真は背筋が寒くなる。

あと動画ではセナ、ラッツエンバーガー、高橋徹、小河等までは確認、探せばまだあるかも。富士GCの動画は未見だが30度バンクの実走動画(カラー)はあって、そりゃ死ぬわと。個人的には小河等の事故は何故か北海道でもTVで生中継してて家族で見てたので、当時はかなりショックだったな…。

[書籍]ロケットガール(野尻 抱介)

先日アニメの放送が終わったこの作品。原作の二巻「天使は結果オーライ」までがアニメ化される、ってのが最初の方で読めたのでそこまでは速攻読んだのだが、残り一巻の「私と月につきあって」を先日の出張を利用してようやっと読破したので今更レビュー。それにしてもアニメ版、再放送してくれないかなぁ…。最初の二話がキャプ失敗してるのよ。

女子高生、リフトオフ!―ロケットガール〈1〉
野尻 抱介
富士見書房 (2006/10)
売り上げランキング: 15655
おすすめ度の平均: 4.5

5 待ったかいがありました
5 待ちに待った……!
3 楽しいSF

天使は結果オーライ―ロケットガール〈2〉
野尻 抱介
富士見書房 (2006/11)
売り上げランキング: 15706
おすすめ度の平均: 4.0

5 宇宙と危険と魅力
3 宇宙が少し楽しくなるかも

私と月につきあって
私と月につきあって

posted with amazlet on 07.06.03
野尻 抱介
富士見書房 (2007/01)
売り上げランキング: 24274
おすすめ度の平均: 4.0

5 少年少女諸君、これがハードSFの醍醐味って奴だ
3 むずかしめの最終作

元々はオリジナル版(イラストが山内則康版)の一巻が出た頃に友人に貸して貰って、ラノベなのに内容がきちんとハードSFして面白いのに相当感激した記憶がある、しかし山内則康氏のイラストでは主人公がむちむちぱっつんばでぃなのでなんか内容と合ってなかった…。二巻、三巻は出てる事すら知らなかった(知ってたら買ってた)

倫理的にぶっ飛んではいるが物理的には全くOKな話である。そもそも宇宙飛行なんて物理運動の話だからコレでいいのだ。あさりよしとおの名著「なつのロケット」と同じ。人間が耐えうるならやってやれない事は無い。「なつのロケット」も激しくオススメしとく。

なつのロケット
なつのロケット

posted with amazlet on 07.06.03
あさり よしとお
白泉社 (2001/07)
売り上げランキング: 18798
おすすめ度の平均: 5.0

5 充実さとせつなさを秘めた小学生の夏休み
5 ひと味違う
5 オススメです。

話をロケットガールに戻して、かなりの紆余曲折があった(5年くらいかかってね?)アニメ化にあたり見てみたら結構面白い。ので原作を読み直してみる&全巻揃えてみようと。読んでみたらこれがすんげー面白い。特に二巻の「天使は結果オーライ」は最後の運はともかく、内容的には一番好きな作品。茜が健気で色々泣ける。「私と月につきあって」も良かった(惜しむべくはSSAの個性溢れるスタッフがほとんど出てこない事、何人か技術者を派遣すべきじゃないのか?)、しかしこの最終巻、途中のミッション変更はシラクなら許すだろうけど、サルコジだと激怒しそうなイメージがあるのはオレだけか?(汗

で、原作を見直してからアニメ版を見ると色々と描写がヌルい事に気づいたり、アニメ版より小説版の設定の方がずっと無理がない。まぁ1クールという制限もあったし、その中では良くやったとは思いますけどね。個人的には心理描写が実にタフかつシビアな小説版の方が好きかも。二巻冒頭での「森田家家族三人が衛星回線で初会話」なんて実にいい。

モータースポーツなんかでもそうだけど、基本的にメカが人間の生死に大きく関わるような奴は「メカは最善を尽くす、パイロットはそれを信じる、死んでも恨みっこ無し」ってな部分があるのだけど、その辺りは小説版の方がずっと良く表現出来てる。アニメ版でも最終話の最後でちょっぴりやってたけど、あれがスポンサー付きアニメでやれる限界なのかもなぁ。詳しく書いちゃうとネタバレになっちゃうので書けんが。

#余談だが「ライトスタッフ」で有名なチャック・イエーガー、映画では格好いいけど自伝では「みんなが頑張って自分もうまく対処出来た。さんざん勉強と訓練をした甲斐があった」みたいな話になってて「素質」や「才能」というよりは100%努力の固まりだったりする。現実の方があんがい地味だったりするのだな。ガガーリンやアポロなんかも「90%の努力と10%の運」みたいな話だと思う。

新装版はイラストがむっちりむうにぃ氏に変わって、三人のキャラ描写は原作に近くなって違和感が減った。その代り那須田(オリジナル版の発表当時はNASDAがまだあったのだな…)の描写と合わなくなってたりするが、まぁこの辺は愛嬌か、ラノベだしー。有り得ないスリーサイズやBMI云々の話もファンタジーですよ、きっと。

ご都合主義的な部分はあるけど、「ラノベでハードSFなんて」と言ってる人も、「ハードSFは難しそう」なんて思ってる人にも読んで貰いたい良書。NASAも帰還型シャトルが退役して再利用型オービターに変わる時代だしね。実際にはNASAの施設も結構ボロボロらしいが、なにせ未だにサターンV用のメンテナンスコネクタが放置されてる位で…。

ついでに書いておくと「MOONLIGHT MILE」も先日放送が終わったのだが、こっちはさらに内容詰め込み過ぎでかなりアレな出来に。作画や動画という観点から純粋にアニメ作品として見てもあんまし褒められないし、かなり残念ではある。(とか言いつつ1440×810の音声5.1chで全部エンコしてたり)コミック版で科学考証がおかしかった部分に修正入ってるのだけはいいんだけどね。

[書籍]蘇るPC-9801伝説 永久保存版 第2弾

第一弾は買おうと思ってなんとなくスルーしてたんだが、第二段はあの「マーク・フリント」作品の「HIGHWAY STAR」「ZONE」収録ですかー! てかこの二本だけでかなり欲しい気分になってたりする。当時憧れだったのじゃよー。

蘇るPC-9801伝説 永久保存版 第2弾
アスキー書籍編集部
アスキー (2007/03/23)
売り上げランキング: 1602

第一弾は本としてどうだったんだろうか、気になるのでそのうち立ち読みでもしてみよう。

蘇るPC-9801伝説 永久保存版―月刊アスキー別冊
アスキー書籍編集部
アスキー (2004/03/18)
売り上げランキング: 23834
おすすめ度の平均: 4.5

3 パンの歴史とか
4 内容は◎
4 Bio_100%のゲームにハマった人にはお勧め

この系統でちゃんと公認のエミュ+ディスクイメージ付きのApple][本を出してくれないものかなー。ブローダーボンド(昔はブローダーバンドとか呼んでたような)の名作フルセットとかだったら買うよー。しかしブローダーボンドってまだあるのね、ゲームからは手を引いてるようだが、例のロゴマークが健在でちょっと嬉しくなったり。

[コミックス]オレさま列伝~F1を制した男たち~ #1~#3 (有野 篤)

オートスポーツ誌の連載がいきなり三冊同時に出た。一冊ずつ出せよと思いつつ全部買ってしまうのが悲しい性。

オレさま列伝~F1を制した男たち~ 1
有野 篤
イデア
売り上げランキング: 1970
おすすめ度の平均: 5.0

5 名(迷)ドライバーたちの人生がここに!

オレさま列伝~F1を制した男たち~2
有野 篤
イデア
売り上げランキング: 3842
オレさま列伝~F1を制した男たち~ 3
有野 篤
イデア
売り上げランキング: 4001

F1の名(迷)ドライバーの歴史をゆるーく(しかし歴史公証は結構細かかったりする)紹介するコミックス。公式サイトで一部が立ち読み出来るので、このノリが許せてなおかつ収録ドライバー達に興味があれば買いかと。個人的には面白かった。F1LEGENDSを見てるとさらに楽しめる。

(AUTOSPORT WEB:イデア出版案内)

…まぁ、「ウホッいいレーサー」とか「走らないことには定評のあるATS」とかどこかで見たようなフレーズネタが炸裂しまくりなんで、一部読む人を選ぶかもかなぁ。一巻の初っ端からフジ地上波を思いっきりケナしてるし(当然か)、主人公の名前が「コジマ・マキ」だったり、Tシャツに「ペペ・ラセール」とか書いてあるというネタが楽しめれば大丈夫かと思う、多分。

あとセナとシューマッハを神格化してる人も見ないほうがいいかもなぁ(汗) 実はこの二人は収録されて無いのだが、他の人のエピソードに出まくり(特にシュー)なので、ある意味今のF1がこんなんになってしまったのがこの二人の影響大というのが判ってしまったり。

WRC+でたまに載ってるWRCドライバー編も出して欲しい所、出たら買うよー。

[コミック]ぴよぴよ – 水上悟志短編集Vol.2

現在アワーズで「惑星のさみだれ」を連載中の作者の短編集。

ぴよぴよ―水上悟志短編集Vol.2
水上 悟志
少年画報社
売り上げランキング: 1277

この作者はデビュー作の「げこげこ」を読んだ時からずっとファン。あの頃に比べると大分画力も上がったんだけど、何分絵が今風でないのが今ひとつ売れない理由なんでしょうか。読んでる人には評価高い人なんだけどねー。

つーか今作者買いしてるのってこの人と柴田ヨクサルくらいしかないなオレ。いや「連載作品がまだ一個しかない」のを入れたらもうちょい増えるんだけど。おかげで既刊のコミックスを全部揃えてしまった、漫画喫茶とかでもまず揃わないしな。一応作品世界が共通だから全部読んでおくと面白い。オススメしとく。

[コミック]げんしけん(9)限定版 (木尾 士目)

– 発売日が22日と祝日の前日&年末って事で札幌に何時入るか判らんので、今月頭位にamazonでオーダーを入れる。
– 22日に札幌紀伊国屋に行ったら、通常の書籍ルートと違うのか既に入荷しててギャフン。amazonの分があるので買わずに帰る。
– 帰宅後にメールチェックするも発送メールは来ておらず、それどころか在庫があるのに「発送予定日」が来年の1/4になってる始末
– 明朝になっても相変わらずなので一旦キャンセル、出かけるついでに近くの本屋を回ることにする
– 近くの本屋は全滅。昨日の紀伊国屋もあんまし数残ってなかったので今から行っても無駄っぽいので帰宅後、再度amazonにオーダーを入れる。発送予定日が「12/27」と前よりマシになったので放置
– 数時間でステータスが「まもなく発送」になりキャンセル不可の状態になる
– キャンセル不可のまま24時間以上放置される
– 月曜日の朝に発送メールが届く
– 水曜日に到着

という紆余曲折っぷりがあったが、とりあえず手に入ったからいいや。他に同日発売のコミックスを頼んでたのが敗因なんだろうか。

げんしけん (9) 限定版
げんしけん (9) 限定版

posted with amazlet on 06.12.27
木尾 士目
講談社
売り上げランキング: 22
おすすめ度の平均: 4.5

5 全て世はこともなし
5 すっきり。きっちり。
5 ありがとう。そしてさようなら

いやー面白かった、つーかスーはいいキャラだなぁ。

実はコレのコミックスって8巻と9巻しか持ってないだけど、ある意味これでオレ的には十分。書き下ろしタップリだしクオリティ高いし、付属の同人誌を見ると皆の「げんしけん観」というモノがほとんどブレていない。それだけきちんとキャラクターが立っていた証拠であり、作者がきっちりとそれを描いていた証拠だろう。最後の最後のページでは「皆が思っていて敢えて突っ込まなかった」箇所にもフォロー入っててちょっと良かった。やっぱ主人公は斑目だよなコレ。

付属の同人誌も異様にメンバーが豪華で。個人的に浮くかと思ってた安彦良和が物凄くきちんとツボをついた内容で描いていたのに驚いたり、篠房六郎氏のなんか限りなく実話に近いような話に身に詰まされたり。世代間ギャップというのは確実にあって、本編はその辺りを理解しつつうまくオブラートで包んでいたんだな、と改めて認識。

しかし本屋で後ろの取り置き棚に「四年生&五年生全巻」があってちょっと笑った。多分「げんしけん」で木尾氏の作品に興味を持ったんだろうけど、読後の感想を聞いてみたい気がする。

[コミック]ハチワンダイバー(1) 柴田ヨクサル

「谷仮面」「エアマスター」でお馴染み柴田ヨクサルの最新作、個人的に現在もっとも掲載誌(ヤングジャンプ)の発売が待ち遠しいマンガ一位。「谷仮面」「エアマスター」も全部揃えてるオレなので、当然買いますよえぇ。

ハチワンダイバー 1 (1)
ハチワンダイバー 1 (1)

posted with amazlet on 06.12.23
柴田 ヨクサル
集英社
売り上げランキング: 179
おすすめ度の平均: 5.0

5 読者をねじ伏せるヨクサル・パワー
5 将棋に興味がなくても面白い
5 熱い漫画

連載中からヤラレっぱなしだったが、まとめて読むとまた凄い。本当に柴田ヨクサルという漫画家は底が計り知れない。一応将譜監修の人がついてるんだが、それがマンガの面白さにあんまし関係して無いし。むしろ格闘系。将棋というテーマでここまでテンションの高いマンガ描けるなと。

「真剣師+メイド」という頭のドコを使ったら出てくるのか判らん設定も凄いが、それが完璧に「面白さ」に繋がってるのが凄い。「メイド」って事で普通の人には「アキバ系」を連想するかも知れないが、実際にはヒロインの仕事先にどうでもいいキャラとして出てくるだけだったりもするし。その辺りでちょっと損してる感じはするなー。

絵にも話もクセありまくりだけど、とりあえず読んどけって感じだ。あぁ正月休みに「谷仮面」「エアマスター」の全巻読み直しとかやりそうだなぁ。もう何回読んだか判らんが。

[書籍]The LEGEND of OPTION復刻版 (Vol.1)

ちょい前に書店で見かけて、しばし悩むが結局購入。

The LEGEND of OPTION復刻版 (Vol.1)
三栄書房
売り上げランキング: 131622

なんで買ったというと「ゲーリー・アラン・光永」氏のシボレーV8ラージブロック搭載のパンテーラ関連の記事が読みたかったから。矢田部で日本で初めて300kmオーバーを記録した伝説のマシン。今見ても格好いいなぁ。

「最後に助手席に乗った」福野礼一郎が事の顛末をあちこちで書き散らしているので知っている方も多いかと思うが、当時の復刻記事および実際に例のパンテーラを製作したARB細木氏の最新インタビューを読む限り礼ちゃんの書いた文章は「フィクション要素が非常に多い」事が判る、ぶっちゃけて言えば「美化しすぎ&事実誤認&間違い多すぎ」。ま、この本を読む以前にあちこちで「事実」は目にしていたので別にショックではない。ただ礼ちゃんの書いた文章しか知らない人は一見の価値はあるかと思う。

それにしても矢田部の記録、計測当日朝にマシンが組みあがって東名で最低限のセッティング出しだけしてアレか。その後セッティング出しはきちんと行ったとの事だが、その状態ならマジで目標の320km/hすなわち200mph超えも夢では無かったのかもなー。

ただエンジンルーム、綺麗だけど本当にスッカスカなのね…。Gr.4仕様のパンテーラはエンジンルームにパイプフレーム車みたいな補強が入ってるからオリジナルの剛性は相当不足してるんだろう、これで推定500psオーバーのエンジンを載せたらそりゃ事故るのも無理は無いかと。美化するつもりはないけど、なんというか「兵器に魅了される」みたいな部分はあるなぁ…。

ちなみにこの本、当時首都高最速を誇っていたブルーのトランザム(現トラスト副社長の大川氏のクルマ)とか、妙な所だとなつかしの「ヤンチャ・ラリー」とか乗っててちょっと楽しい。まぁ完全に懐古趣味なんですけど。

[書籍]「Cカーの時代-総集編」、「Fomula I in Camera 1970-79」、「Fomula I in Camera 1980-89」

「RACING ON」誌の連載をまとめた「グループCカー」特集本が出てるって事は前から知ってたのだが、中々本屋で見かけず。「F1 LEGENDS」実況スレで「amazonに在庫あるよ」ってな話が出たので注文しとく。

Cカーの時代―総集編

で、ついでに「F1 LEGENDS」を見てたら70~80年代のF1の写真集が欲しくなって、調べたらズバリそのものなブツを発見。洋書でハードカバーでオマケに高い。しかし評判は良さげだし、なにしろこの手の資料って日本じゃ中々出ないし。てな訳で思い切って買ってしまった。

Formula I in Camera 1970-79
Formula I in Camera 1970-79

posted with amazlet on 06.11.07
Paul Parker Rainer W. Schlegelmilch
Haynes Pubns
売り上げランキング: 12721
Formula 1 in Camera 1980-89
Formula 1 in Camera 1980-89

posted with amazlet on 06.11.07
Rainer W. Schlegelmilch Quentin Spurring
Haynes Pub Group
売り上げランキング: 12524

んで今日届いたのだが…でかいわコレ。高いのも納得だ、定価は30GBPなんで輸入本にしては割安ではある。中身がまた凄い、大判のすげぇ綺麗な写真が一杯で涙出そうです。買ってよかった…。

全マシンの写真が網羅とまではいってないようだが、とにかく写真のクオリティはちょっと異常。デジタルレタッチしてるんだろうかコレ。値段が値段だけに気軽にはお奨めしないけど、個人的には値段分の価値は十分あると思う。説明文は英文だけど基本的に「写真のキャプション文」だし、読まなくても写真だけで十分楽しめる。

あとはスーパーシルエット関係の資料が欲しいなぁ、米amazonとかでも目ぼしい資料は無いし。しかし今アメリカのモータースポーツ専門Chで「IMSA HISTORY GT CARS」って番組が流れてるらしくて、写真ではポルシェ935とBMW M1のバトルシーンが…。スカパーのどこかのChで流してくれ、頼むから。