2012.01.02
[ベクタースキャン]VectorVGA Tempestを動かしてみた
12月に届いたVectorVGA Tempestをようやく動かしてみた。いや本当は「大晦日だから久々にベクタースキャン配信するか」→「このままVectorVGA繋げれば実験出来るんじゃね?」という話なんだが。
という訳でVectorVGAにベクター基板からの映像出力(電源もここから取る)を突っ込んで、出力はSVGA(800x600pixel)のミニD-SUB15ピンなのでサブモニタ(RDT232WM-Z)に繋いでみる。
まずは「TEMPEST」で試す、んで電源ON。最初はVectorVGAのスタートアップ画面が出るのね。ここでディップスイッチの設定が確認出来る。ちなみにPincushion補正(後述)のON/OFFも出来たりする。デフォだとWG6100モードなのだな。
んで製品名からして当然「TEMPEST」は普通に映る。動かしてみると若干の遅延。あ、モニタのスルーモードを設定するのを忘れてた。スルーモードONにしたらかなり遅延は抑えられた。でもベクタースキャンモニタに比べたら若干遅延してるみたい。一画面分バッファリングして描画してるせいかなー。
「ラスタで映したらエミュと変わらないんじゃないの?」という疑問があるかも知れないが、ベクタースキャンの描画って結構揺れるので、その辺りが全然違う。ただベクタースキャンの特徴である「超高輝度」は全然再現出来てない感じ。青色の出方もエミュ同様に実機より暗い、後で調べたらDIPでCRT/LCD用にガンマ補正切り替えが出来る事に気づいた(汗) んでも大差なさそうだなー。
さらにSC-500N1/DVIでキャプチャしてみる。
…って映らない(汗) 単なるアナログRGBのSVGA出力だから大丈夫だと思ったんだけどなー。正直こいつでキャプチャするのがメインだと思ってたのでちょっと悲しい。今後のドライババージョンアップで映るようになったらいいなーと。
そんな訳で「実際どう映ってるか?」に関しては画が上げられなくてつまらない事に。一回XPC-4に食わせてやれば行けたりするのかな、いやXPC-4持ってませんが。欲しいけど高いんだよねー。
で、この製品はATARIのカラーベクター作品のうち「STAR WARS」及び「Major Havoc」には対応を明記していない。この辺りが気になったので試してみる。まずは「Major Havoc」から。
…最初の認識で失敗することもあるけど、普通に映るなー。ただ画面の映り方が本当にエミュみたい。自機の細かいポーズのニュアンスとかは何故かこっちで映した方が気持ち滑らかに感じるのはなぜだろう。
ここで先ほどのPincushion補正について説明すると、初期型カラーベクターモニタの「WG6100」だと図形描画で樽型に歪むので、基板にもそれに合わせた乗算器ICを取り付けてあるのね。んで後期型カラーベクターモニタの「Amplifone」だと樽型歪みは出ない。なので「STAR WARS」と「Major Havoc」では例の補正用乗算器ICが載ってない。
んで「Major Havoc」はTEMPEST他の筐体用にコンバージョン版が出てて、うちの基板もそれなのだが、これはコネクタ変換を兼ねるコンバージョン基板上に補正用乗算器載ってるのね。でもうちはこのコンバージョン基板を使ってない。
という訳で「Major Havoc」をVectorVGAのPincushion補正をONにしたままコンバージョン基板無しで繋げると見事に逆樽型に歪んでおります。しかしこの機能のON/OFFが付いてるって事は「STAR WARS」と「Major Havoc」もネイティブ対応させようとしてるって事じゃないのかな、と思ったら「Quantumの時は補正OFFにしろ」とか書いてある。いや「Quantum」はデフォでAmplifoneモニタなんだけど、補正用乗算器載ってるからそれ違う…、謎。
続いて「STAR WARS」も試す。これは基板に直でWG6100に繋げてる筐体が結構多いんだけど、例のPincushion補正は無視してるのね。無視しても特に目視上にあんまし支障ないから。
んで試してみたら映った。んでもやっぱりエミュ臭い表示…というかエミュより平坦な画に見える(汗) 例えばデモアトラクトのゲーム説明画面がどんどんフェードアウトする所とかほとんど分かんないし、ゲームを開始したらベクタースキャンモニタだと敵弾が輝度高くて「白くてもの凄くピカピカしたもの」に見えるんだけど、輝度差が出ないもんだから凄い平坦。ベクタースキャンモニタだと敵弾の明るさで距離が分かるけど、VectorVGAだと全然分からないので難易度が上がる始末。
さらに気になってた「デス・スター爆破シーン」を見る。…うわ描画間に合ってないw どんどん描画がずれていく、さらにVectorVGAのステータスランプもオレンジになって苦しそうだし。んでも一応映るのね。すごいすごい。
という訳で、結論としては下記の通り。
- 一応対応リスト以外の「STAR WARS」と「Major Havoc」も映る、けど本当に大丈夫かどうかは不明
- SC-500N1/DVIでのキャプチャは現状不可
- 明らかに遅延あり
- 色の再現性もMAMEとかのエミュとあんまし変わらない
- 輝度の再現性が低いのでエミュより画がのっぺりしてる
- オリジナルにある微妙な線の揺れはちゃんと再現出来てる
- 「ベクタースキャンモニタを諦めてこれでゲームを遊ぶ」という要求にはオススメしない、エミュの方がマシ
「良い所あんましないじゃん」という気もするだろうが、個人的にはコレ「基板の修理・チェック用」に購入したので問題無し。ベクター基板の故障や修理で何が怖いかってモニタ焼けだしね。現に今ジャンクで放置してる「SPACE DUEL」とかモニタ焼けが怖くて修理を放棄しちゃったし。
そんな訳で普通の人にはオススメしないが、オレみたいに「基板の修理に使いたい」という稀有なニーズにはぴったり! ちなみに業務は毎週月曜日しかやってないっぽいので非常に時間かかる&妙に送料が高いので、代行経由で購入した方がいいかも。
TEMPESTの基板(表側)
TEMPESTの基板(裏側)、この基板間接続コネクタがまた高さ方向にでかくて、水平に置くと基板たわむたわむ(汗)
MAJOR HAVOCの基板、これはTEMPEST筐体へのコンバージョン用基板。
電源ユニットに繋ぐAC100V電源ケーブルと電源スイッチ、電源スイッチはオリジナルのごっついタクトスイッチと比べると安全だが風情皆無
電源ユニットからの出力、右の二本はAudio Regulator IIボード(以降ARII)に入力
ARIIからの出力ケーブル、本来はエッジコネクタから直接ARIIに刺すのだが、抜き差しでARII基板へのストレスが半端無いので中継コネクタ型式に変更、ちょっと短いので多分作り直す予感
延長ケーブル、左がコントローラ用12ピン、左がX-Yモニタ用15ピン。オリジナルのハーネスもX-Yモニタ用ケーブルは短いのでそこだけ延長ケーブル作る人も多し
入力デバイス、左がCOIN、COIN AUX(SLAM)、TESTスイッチ、左がTEMPEST用コントローラ一式、基板はテストピン出し用、スピナーは某氏に譲って貰ったオリジナルでボタンもオリジナル同様のリーフ式、スタートボタンは中華製LED付、これが品質悪くて泣ける…
音回りは悩んだ結果、Hi-Lowコンバータでラインレベルに落としてアクティブスピーカーで音量調整することに。上のハーネスはモノラル音源でステレオスピーカーを並列接続する用
TEMPEST用ハーネス、カードエッジコネクタは44ピン/30ピン、初期のタイトルのせいかかなり接続がカオス
STAR WARS用ハーネス、カードエッジコネクタは44ピン/30ピン、TEMPESTよりマシだがコレもカオス。この基板だけ一応ステレオ
MAJOR HAVOC用ハーネス、カードエッジコネクタは44ピン/24ピン、一枚基板って事もあってサブコネクタがモニタ出力だけでかなりシンプル。使う電源線も少なくて楽