Vectrexでいま一番熱い周辺機器は「PiTrex」だろう。Vectrexはカートリッジスロットに全部出てるのでCPUの乗っ取りが可能(カセットビジョンみたいだ)、そこでRaspberry Pi ZeroをCPU代わりにするという代物である。安価なのがポイント。
先日購入したDCコネクタ付きが無事オーストラリアから届いた(DCコネクタはVectrexを使わない開発時の電源供給用)。のでRaspberry Pi Zero WH(「W」は「Wireless」、「H」は「pinHeader」)と32GBのmicroSDカードも別途購入。
Raspberry Pi Zero WHと32GBのmicroSDカードも届いたのでサクッとセッティング。やり方はこれだけ、このお手軽さがまた実に素晴らしい。Raspberry Pi Zeroのセッティングすら不要なのはすごい。
- microSDカードをFAT32でフォーマットする、OSによっては要ソフト、32GBなら大抵購入時の時点でFAT32でフォーマット済みっぽい
- 配布ファイルをダウンロードして解凍して、指定されたフォルダの中身をmicroSDカードにコピー
- Raspberry Pi Zero WHにmicroSDカードを刺す
- PiTrexにRaspberry Pi Zero WHのピンヘッダを刺す
- PiTrexの「Raspberry Pi Zeroを刺した側」を上にしてVectrexに刺してVectrexの電源を入れる
そして出てきた映像がまた凄い。うちのVectrexで「Bad Apple!」が動いて感動する。この手のデバイスではVectrex32ってのがあって(持ってる)、そっちは刺せば起動はするけどソフトの転送とかはUSBシリアル経由で結構ハードル高かったので。開発する気がないならRaspberry Pi Zeroは安い無印にピンヘッダを自分で半田付けしても良さそう。
色々デモを見た感じ、Vectrexってモニタの描画速度は結構速くてCPU速度の方がネックだったのか、という感想。Raspberry Pi Zero上で本体より高速に動くVectrexエミュレータを動かすのは中々倒錯感があってよろしい。でもPCMサウンドプレイヤーに「これそのまま入れて配布しちゃダメだろ!」って奴がある辺りは海外って感じがする。
青いオーバーレイを被せて白黒の線画を見たらカラーブレイキング現象が出る(白線に青や赤の境界線が見える)のにはちょっとビックリした。当たり前な気がするんだが全然想定してなかった。
これ弄ってたらキリがない(PiTrexのソフト自体もどんどん進化してる)ので、仕事がひと段落したら開発環境周りを弄る予定。ひと段落っていつ? 最低あと一か月くらいですかね。「ベクタースキャンでなんでもいいから自分の作ったものを動かす」のはずっと夢だったので、ええ。