以前申し込んだレヴォーグの特別試乗会が当たったので行ってみた。場所は札幌テルメ…じゃなくてガトーキングダム・サッポロ。すいません札幌テルメ時代に一回行ってそれ以来ですココ。なんか屋内駐車場の屋上、鉄骨+アスベストに見えるが大丈夫なのかアレは(汗
駐車場の端っこでプリクラッシュ体験とパイロンスラロームの体感試乗をやってるらしい。受付を済ませて無料のドリンクを頂いて、休憩所のテントで一休み。なんか家族連れが多くてちょっと肩身が狭い。ナンバーが付いてるレヴォーグは全部群馬ナンバーなんだなコレ。
このテント内にFB20DIT+CVTのカットモデルが置いてあって、、ちゃんとあちこち動いてて面白い。にしてもフロント+センターデフ込みとは言えミッションデカイわ。水平対向は実際の所そんなに重心低くないとか言われてるけど、今時の直4のバカ高さ(今どきのはロングストローク+ヘッドの肥大化でビックリするぞ)を見た後だと「水平対向は重心低いって言っても問題ないんじゃね?」という感じはする。クランクセンターが事実上エンジン+ミッションの重心に来てるし、全ユニットの全高は直4の2/3くらいしかないよコレ。
直4はとかく「高い位置にくそ重いヘッドが付いてる」のが問題なんだから(人にアクセル煽ってもらってヘッドがどのくらい揺れるのか見ましょう)、クランクセンター高で比べられても…、というのが正直な話。いや実際どっちが高いとか低いとかどうでもいいけどさー。
テントの前にはレヴォーグ、BRZ、フォレスターが並んでる。「どれもシャーシは基本同じ」と考えるとすげぇな。BRZの低さが際立って、中身の出来はともかくよくぞまぁ作ったという感想が湧いてくる。レヴォーグは1.6GTだけアルミホイールが違うので見分けつくけど、基本的に1.6と2.0とで外観上の差が全くないのね、エンブレムもない。凄いな。
予定より待たされてちょっとつまんない、小雨も降ってきたし、どうも道路が混んでて、高速道路から前の組が戻って来てない? んでダラダラと待っている間に呼ばれた。
まずはプリクラッシュブレーキ体験。流石にアレなのでコレは同乗体験。助手席に乗って運転手が50km/hまで速度を上げて…って50km/h?!(汗) 念のため運転手がブレーキの上に足を置いてあるのを確認するw 「ピピピ」警告音の後に「ピー!」というブザーと同時にめっちゃフルブレーキング、マジでABS効く寸前。おぉ目標より手前にちゃんと止まってる…。すげぇわコレ。冬になったらとまんないと思うがw それはそれで仕方がない。他社の30km/h以下でしか効かない奴とかゴミに見えるぞ。
次にパイロン試乗。一回同乗試乗してコースを覚えて、その後に1.6GTと2.0GTとでそれぞれ一周ずつさせて貰える。なんと同乗者なしだから太っ腹である。しかし1.6GTだとなんか…パワーオンに対するトルクのつきが良くなくてタイミングバラバラで全然走れない(汗) あとハンドルがD形状なんだけど、ハンドルを一杯回すとやっぱり不満出るなぁコレ、別に乗り降りに支障もないんだから円形状にしようよ。
その後に2.0GTに乗り換え。こっちのがやっぱパワーあるね。そしてこっちのがトルクの付き方が自分好み、というか慣れてる感じがして全然スムースに走れるのであった。1.6GTはトルクもそうだけど、CVT滑ってるかもしれない。普通に走ってたら気にならないとは思うが。
ここまで終わったらちょうど前の組が高速道路試乗から戻ってきたということで、こっちも高速。っつーてもここから高速道路って遠いのでどこに行くかと思ったら手稲ICから札幌西ICの折り返しとか。また難儀な。
ここでEyeSight3.0の本領発揮でございます。普通に走って前車をロックオンしたら完全追従モード。アクセルとブレーキを何もしなくても実にスムースに加減速します。前のクルマが横から入ってきても自動的にロックオン対象が切り替わる。信号待ちで停止したらロックオンが外れるけど、信号が青になった後にアクセル踏むか、ロックオンスイッチを押せば再び自動追従する。つまり前にクルマが走ってるかぎり、こちらはアクセルもブレーキも何もしなくていい、なんだこの未来感覚(汗
高速道路に入ったらさらに凄い度が加速。一定の速度以上になると、こんどはステアリングアシストまで入る。ハンドルに軽く手を添えると、白線に沿って自動的に曲がるのが分かる。わーなんだこれ! 慣れるまで気持ちわるいけど、慣れるとすごい楽。未来カー感覚すげぇ。
EyeSight3.0は「ここまで機械がアシスト」「ここから人間がやる」の境目が割と分かりやすくて良い実装だと思う。前車ロックオンして交差点で曲がらなければ手元スイッチだけで延々と走れるとか、正直自分の想像の先を行ってた(汗) しかもアクセルもブレーキも超スムースです、正直これより運転下手な人は一杯居ると思うぞ、具体的にはうちの兄貴とか。少なくとも下手に疲れて集中力を失った大多数のドライバーよか確実に安全な気すらしてくる。
そんな訳で折り返して無事クルマを返却。おみやげにミニカーとかカタログを貰って試乗終了。いや面白かった、正確にはクルマよりEyeSightのが面白かった試乗であった、もはや「EyeSightさん」とか敬称付けて呼びたいw
ここまでレヴォーグ本体の感想一件も書いて無いことに気づいたが、あんまし問題はあるまい…。やっとフロント回りの剛性がまともになった感が。あれでセダンボディ+補強ならSTIはかなりいいんじゃないのかな。あと結構小回り効く印象。1.6GTで街乗り+高速道路を走った感じは凄く乗りやすい。ただし乗り心地イマイチ(1.6GT-Sや2.0GTだとかなりいいらしい)、あとリアの剛性はやっぱりつらくて、大きな段差だとドラミング出るね。ワゴンだから仕方がないか。
内装はスバルにしてはかなり頑張った感。少なくとも86/BRZよかずっと良い。操作性もかなりいい。ウィンカーレバーのタッチとか凄くいいんだけど、あれ現行インプレッサからなのかな? こういう所に力を入れてるのは評価したい。前述したけどハンドルのDステアはやっぱダメ。1.6GTは力不足な感じが否めないけど、レギュラー仕様ならまぁ許せるか。86/BRZみたいな不快な吸気音チューニングも無くて安心。
EyeSightも合わせて、とにかく楽なクルマという印象。カーゴルームもトノカバーが床下に収納出来たり、フックがいっぱい付いてたり。後席中央用のシートベルトアンカーが天井から出てるとか本当頑張ってるのな。その分高いけど、そのだけの価値はあると思う。
ちなみによく言われる「ラブホの入り口でEyeSight反応して入れない」とか「ゾンビに襲われて(略」は、EyeSightって切れますからね。パニクってたらアレかもしれんが「どうしようもない」ことにはならんです。
知り合いがベンツの自動操縦システムが関西の高速で使い物にならない、って言ってたけど、そもそも関西も関東も「速度出してないのにブレーキ踏まないと曲がれない高速道路」という代物なのでそこはEyeSightだとどうなるのかな。北海道だと料金所やジャンクションにでも入らない限りまずブレーキなんていらないのだけども。
そんな訳でレヴォーグについてはよく分からんかったけど(そもそも20km程度の試乗で分かる所なんて少ない)、EyeSight3.0に関してはべた褒めな気分だ。うちのクルマ、次の次の車検(つまりあと3年)までは乗ると思うんだけど、その頃にはAT+EyeSightでいいかもなー。
貰ったミニカー、今度は「ぶつからない」だけじゃなくて「黒線の上をはみ出さない」になってて芸細かいw