そいや今の車のネタを書いておきながら、まだ公開してない事に気付いたのでお蔵出し。
新しい車は「SUBARU WRX STI 5ドアハッチバック」こと型式「GRB」です、足回り・エクステリア・インテリアともに修正が入った最新のアプライドC型。元々GRBの数が少ないところに、さらに世間では「セダン(GVB/GVF)格好良い!」とか散々言われてるので既に希少車確定っぽい…。
ちなみに車名は「WRX STI」、つまり「インプレッサ」の名前が消えてる。ベース車両が来年~再来年にFMCするのでその対策っぽいですね。要するにしばらく次期インプレッサと今回の「WRX STI」は併売するっぽいですな。んでそのうち「WRX STI」はフェードアウトする予感…。
え、全然意外な車種で無くてつまらない? いいじゃん別にー。元々先代モデル(GDB)に比べて色々豪華装備が付いてお値段も上がっちゃったので手が届かないと思ってたGRBだが、結局保険金+車両売却額が良い値段になったからなー。
メーカーオプションはBBS鍛造ホイールを付けております。「あのクソ高い奴を…!」と思いでしょうが、GDBの時に純正BBSを使って散々その良さは身に染みてるからなー。軽くなるし(四本で10kgはでかいよ)、無茶苦茶剛性感出るし、真円度高いのか乗り心地まで良くなるし、何よりGDBの時は純正の足回りが明らかにBBS鍛造ホイール前提だった。選ぶならコレだろうと。
他のメーカーオプションではRECAROシートもあったんだけどこっちは付けてない、SR-11ベースという事で座ってみたけど余り有り難みを感じない(デルタのSR-3は良かった…)+腿の所がちょっと窮屈で乗り降りもペダル操作もしづらかったので、えぇどうせ太股ですよ。実際「コレ付ける位なら(シートのサイドエアバッグ無くなるけど)ちゃんと体に合ったシートを買った方が良い」という話も結構あるんで。スポーツ走行をやる上で重要な肩のサポート部分は純正シートと大差無いしね。
さて「何故GRBにした」か。
まず今回の車種選択では前提を付けました。「長く乗れる」「どうせ週末しか乗らないからちょっと位高くても所有欲をある程度満たす方が良い」「VDCなどの安全装備は必須」っつー事です。
面白いのは二番目の「ちょっとくらい高くてもいいから満足する奴にしろ」ってのは家族から言われた事だったりします。性格判ってるよなぁ。ついでに言うと「ちょっと位ローンがあった方が仕事に対する緊張感が出て良い」とかなんとか。
という訳で友人とも相談したりして色々車種を絞ってみる。途中で日産の「ジューク」なんかで出て「面白いなー」とか思ったんだけど、恐ろしい事にこの車は「日本仕様だけVDCの類が一切付けられない」という設定になっております。欧州仕様だとかなり低いグレードからついて来るのにね。ここでまず日産がメーカー毎脱落w、あんな思想のメーカーの車なんて買ってあげない。
で、友人の好みも合わせてGRB以外に気になったのは
– スバル インプレッサWRX STI A-Line(GRF)
– スバル フォレスターXS
– 三菱 RVR
– 三菱 i(4WDモデルに限る)
– マツダ マツダスピードアクセラ23C
– フィアット 500/500C 1.2L
– アルファロメオ MiTO(6MTモデル)
– VW POLO 1.2 TSI
– ルノー ルーテシアRS
とまぁこんな感じ。まずはGRFだけども、これは以前試乗記を書いたとおり安い割には凄く良い車でしてね…EJ25Tがすんごくいいんですよ、不等長なんでやや例の排気干渉音が入るのも味が合って良い、ちなみに排気干渉によるトルク増幅を利用するかしないかはスバル内部でも色々車とエンジンの特性により使い分けてるとのこと。
んでもあの5ATです。レガシィを降りる原因にもなった5AT。それがどうにも頭にひっかかって止めてしまった。もうちょい言うと在庫車買いませんか?(この時点でGRBBは在庫なし発注不可、GRFBは在庫のみ)と言われたけど、あそこでドッカンと値引きがあったら考えてたかも知れない。
次にフォレスター、これは流石にターボで乗るクルマじゃないだろうと思ってNAモデル用意してもらったんだけど(レギュラー仕様だしな!)、えー普通に運転する分にはいいんだよ、すごく乗りやすくて。
んでも追い越し加速が本当に絶望的です。どんだけ絶望的かと言うと兄貴から借りてた初代フィット1.5の方が速いんじゃないのかと思う位で(汗) GDBの時に「余裕のある加速性能は追い越し時の安全に繋がる」という事を学んでたオレは(いやアレは流石に余裕ありすぎだが)「流石にコレは…」とスルー。というかディーラーの人も「正直STIからの乗り換えはオススメしません」とキッパリ言われたしなー。今度出る新型エンジンの2.5L NAにはちょっと期待しております。
次にRVR、良さそうな車です。んでも後にしとこうと思ってパス。iは出たばっかしの頃に乗って出来の良さに感心したのであった。んでも軽自動車が五体満足で10年持つのか…つーか値段見たらビックリするほど高くてちょっと考える。というか実際の所10年後に三菱自動車が存在するのか?と言われたら正直疑問…いやスバルもそうか。
マツダスピードアクセラ23Cはネットで調べた所展示車も無いみたいなので、仕方なしにネットでカタログを請求したら翌日に最寄りのディーラーからDMで届いてちょっと驚いた。…のはいいけどその後全く連絡無し。カタログも「アクセラシリーズ」で完全共通、ネットでの評判は「今時珍しい超トルクステアマシン」とか「洗練されてない所が面白い」とかそういうのばっかし。という事で「そういうのはもういいわ」とパス、普通のアクセラスポーツを買った方が満足度高いと違うか。最近のマツダはこの手の大馬力車をあんまし得意としてない雰囲気もあるしなー、先代MPSアテンザとか。
んでフィアット500/500C、「まぁ一応見てみるか」くらいの気分でディーラーに行ったんだけど、実際目の前にするとヤバいねアレは。デザイン素晴らしすぎ。その一方でエンジンルームを開けると非常に見覚えのあるエンジンが…どう見ても初代パンダのFIREエンジンですね…あとバッテリー超小さい、バイクみてえ、冬大丈夫かコレ。
装備は充実。VDC系はトラクションコントロールも付いてるので冬もそこそこ行けそう(この辺りは重要視してます、日本車だとトラクションコントロールまでやってるの少ない!)、ナビを置くスペースが無いがそこは今流行のポータブルナビを設置で、音楽は純正オーディオでiPodの接続・コントロール可能って事でまぁそれを使うのがいいか。
本命は「低速トルク型で異様に燃費が良い(実燃費リッター辺り20km/Lも可能!)」という1.2Lモデルだったのだが、試乗車は1.4Lモデルしかないのでとりあえずこっちに乗ってみる。以前展示車へ座った時に感じた頭上のキツさは不思議と感じない。あの展示車ってスライディングルーフかなんかついてたんだろうか。とりあえず運転。
…フィアットのシングルクラッチ系2ペダルMT(デュアロジック)は相変わらずアレだ、ダメだ。ただスポーツモードでちゃんと奥側がシフトダウン、手前側がシフトアップなのは良い。欧州のISOはウィンカー位置(ハンドル位置に関わらず左側という意味不明さ)よりこっちを標準化しなさい。
1.4Lは踏まないと走らない。そういった意味ではエンジンの走行フィールはなんか凄く初代パンダっぽい。乗り心地はショートホイールベースの割には悪くない、電動パワステはもの凄く良いフィールで素晴らしい。
んでもなんかブレーキがちょっと慣れないと恐い。デュアロジックの「思い通りに操作出来ない」感もあって、なんか「ゆっくり走る分にはいいけどちょっと飛ばすとかなり恐い」印象を受けた。まぁ慣れるんだろうけど。
500Cのコンバーチブルの出来の良さにも感心。ただこれ幌がリアガラスまで含めちゃってるんだけど、実際リアガラス部分まで畳むと後ろの視界が大分悪くなるのであんまし意味が無い。さらにトランクの開口サイズがむちゃくちゃ小さくなるのでノーマルモデルと比較してでかい荷物が全然積めない。幌を開けて上から突っ込む手もあるけど、さすがにそれはあんましやりたくないぞ。
そんな訳でフィアット500にはかなり後ろ髪を引かれたのだが、結局納期の問題とデュアロジックが本格的にどうにもならないって事で最終的には諦めた。無理を言えばそこのディーラーで並行輸入のMTモデルも引っ張れるらしいんだけど(なにせ裏のガレージには納車直前のアバルト・エッセエッセ仕様があったし)、それこそ一体いつ来るかサッパリ判らん状況である。当然正規輸入より高いだろうし、ねぇ。んで諦めた後にMT仕様の導入が決定されたし。いやいいんですが。どうせ5人乗れない時点で却下。
アルファロメオ MiTOはちょっと期待してたんだけど…ごめん、外観が生理的に無理でした(汗) なんでまたフィアット500の方がワイド&ローに見えるかなコレ。さらには「もう6MTモデルは在庫無い」っつー話もあって素直にパス。はっきり言うとMTモデルに関しては「正規輸入してるモデルがあるだけマシ」状態である。
次にVW POLO 1.2TSI、これは試乗記に書いたとおり素晴らしい出来だった。不満と言えばあまりに無骨すぎる内装と、DSGスポーツモード時のシフトアップ・ダウンが奥側:シフトアップ、手前側:シフトダウンとフィアット500と逆だった事。あと乗り心地が固い、どんくらい固いかというとあのオレが乗ってたレガシィ(BL5A)を彷彿させる嫌な感じの固さ(汗) あれ多分同乗者から文句が出ると思う。一人で乗ってる分にはそんなに気にならんけど。
ちと値段は高いけど、速いしVDCにはトラクションコントロールも付いてる。2DINのナビ兼オーディオも付けられる(位置低すぎるけど)、良い車です。納期も思ったよりは短かったし。
んでも、多分レガシィと同じで飽きる予感バリバリなんだなこの車。あまりに優等生すぎる、そのうち多分町中に溢れる。「通勤に使う車」ならコレを買ってた可能性はある。
あとディーラーの担当者がなんつーか、生理的に合わない人でしてね…。ディーラーも工賃高いし(ナビとETCの移設で6万ってなんだよ、スバルの4倍だよ!)、さらに元GOLF乗りの人からDUO系列のあんまし良くない話も聞いてしまい…結局パス。なんというか多分10年乗る前に嫌になると本能が思ったので。
最後にルーテシアRS、試乗できませんでした。基本試乗しないであの価格の車を買うのはちょっと勘弁…。もの凄く良いとは言われてるけど、正直言って世間がどんだけ良いと言ってても乗ってる本人が納得せんと意味がないからね。
で、結局一周回ってGRBな訳です。それはやっぱり「もっとGDBに乗っていたかった…」という思いがありましてね。正直アレは事故らなかったら10年乗るつもりだったし。
そしてスバルの現行車種ラインナップを見ているとEJ系ターボ+6MT車ってもう特殊限定車を除いて消滅するんじゃないかと思った訳です。EJ20Tはお気に入りのエンジンでアイドリング時の不整脈はどうにかならんかとか色々思う訳ですが、回した時の「振動がどんどん収束する感」が凄くいい、金属の定規をペチンと弾いたら「ピィィィン…」と最終的に微振動になるけど、あんな感じなのです。
加えてGRBは結構豪華装備だったりする。特にレガシィの時に重宝してた「ヒーテッドドアミラー」と「ワイパーデアイサー」が付いてるのは嬉しい。要するに乗るのにあんまし我慢が要らないんですな、GDBの時はやっぱり「貧弱な装備を少し我慢して乗ってた」部分はあるので、その辺りも解消されると。
その分GDBより大人しいとか言われる訳ですが、いやGDBが色々トンがってるから(汗、そりゃ歴代だとGCが一番トンがってるんだろうけど。あと事故で色々思うところもあって「VDCの類は必須」というのが前提だったんだけどソレもクリアしてるし。無論「最初っから無茶しない」のが大前提だけども。
という訳でGRBなら10年は戦える!と思った訳です。多分。いやGRBAに試乗はしたんだけど正直「売り物だから」という条件で超安全運転させられたから良く分かんないんだよねー。ただ運転はしやすかった、低速トルクなんかはGDBFより確実にあるし。
あと、車両保険料率が妙に低い(5等級)ってのもでかい、GDBは最高の9等級ですからなー。おかげで自損事故により三等級アップの筈が年間保険金額大幅ダウンですぜ、GRBは売れないだろうから多分今後もなかなか上がらないだろうし(逆にGVBは6等級スタートでGDBほどじゃないけど今後上がる可能性あり)
結論から言うと例えばPOLOなんかはあと5年後でも買えるじゃないすか(モデルチェンジしてるかも知れんけど)。んでも5年後にGRBは多分無い訳ですよ。そういった意味で「今はGRBを買うべきだな!」と、そういう事。
で、乗り換えたGRBは…GDBがもの凄いテールハッピー車だという事がよーく判った。やっとスバルにもまともなリアサスを持つ車が出たんだね…という感じ。正直普通に走ってるだけでも踏める領域が全然違うのが判る。
あとこの手の車にしてはかなり乗り心地がいい、のでかなり普通に乗れる。「トンデモない感」はGDBの方がずっとあるんだけど、相変わらずシャレにならん速さではあります。飛ばして疲れないという点ではBLレガシィより楽かも。ちょっとハンドル重いけど。
あと背が高い分もの凄く見晴らしが良い。自分のシート位置に合わせるとフロントウィンドウの上端見えないのよ。下手なオープンカーよりよっぽど開放感があって気持ち良い。
挙動の件に関しては現在安全運転に徹してるので振り回すとかまだ怖くて出来ません、てかやりません。もっとも冬になったら嫌でも滑るので低速&広い所(どこかの空き地とか)で車の動きをつかめたらいいなーとは思ってる。そんな所ですかねー。
話ではアプライドC型で行った足回りの強化で前後方向の入力に対するトー変化量がフロントで1/3程度に減ったそうで、この辺りはもの凄くでかい。この辺りクソ真面目だよなースバル。そしてそういうメーカーが好きなのよオレは。