カシオペア黄金期(と書いてももう問題は無かろう、無期限活動休止中だし)のギタリスト「野呂一生」とベーシスト「櫻井哲夫」がアコースティックユニット「PEGASUS」を結成、どうせ札幌には来ないだろうなー、とか思ったらツアー最後が札幌であった、と言う事で事前に前売りチケットを購入。
その事に気づいてさっそく電話した時点では「まだチケットが来てないので予約だけ承って後ほど連絡します」という事だったのだが、購入しに行った時にこっそり見た予約リストNo.は一番であった。どんだけせっかちだ自分、しかもチケット余ってるみたいだし。おまけに番号は単なる予約番号であって、当日の座席は先着順という始末。
ちなみに初めてカシオペアのライブを見に行った時には既に櫻井氏はカシオペア脱退後だったから、櫻井氏のプレイを見るのは実は初めてだったり。これで野呂・向谷・神保・日山・熊谷・鳴瀬・櫻井と歴代メンバーはほとんど見てる事になる(除くゲスト参加)プロデビュー以降で見てない人は初期ドラマーの佐々木氏だけなんだが最近音楽活動を再開したらしく、どこかで見る機会ないかなぁ。
ライブ会場は南3西3にある宮越屋珈琲(地下にある所)である。定時後に速攻で行ってみたら整理券配ってやんのー、だったら仕事を抜け出して早めに行ったのに(マテ) 番号は30番だからそんなに酷い事にはならんだろうと予想。多分キャパは100人ちょっと位の狭いところだし。
そして店の外でしばし待たされる。やっぱり立ちっぱなしだとすぐ足が痛くなる…、やっぱ今月中旬の走行会は避けた方が無難かねコレは。どんどん人が集まってきて盛り上がってきた、こうなると体調悪いのなんか忘れちゃう。
18:20位から並ばされて18:30ちょい前くらいから入場、なんとかメインステージ前の座席群の端の方を確保。ってそこの座席群は四列しか無いんですがね。大体演奏者から3mくらい。意図せずして櫻井側(ベース側)の席を取れたので満足。
開演まで30分位あるので、その合間に飲み物を頼んだり。流石に良い値段するけどここの珈琲旨いなー。BGMは両氏のソロ作品とかが流れる…ってカシオペアも流れてるやん。そして開演時間の19時ちょい前位から「MINT JAMS」収録版の「ASAYAKE」が流れる、狙ってます。
その「ASAYAKE」が終了した所でちょうど両氏登場。…んー正直「カシオペア」とはもうちょい距離を置いた方が良いと思うがなー。そういう事をしたら「カシオペアの曲メインでやります」みたいな流れになっちゃうし。
それはともかく、使用楽器は野呂氏はヤマハ製のエレアコギターでスチール弦、櫻井氏はアスリート製の6弦24フレ仕様エレアコベース…ってそんなもん存在するのか(汗)弦は見た目ステンのフラットラウンド弦なのかなアレは。
野呂氏はピック弾き(おむすび型だっけ?、フュージョン系はこっちのが多い気がする)で櫻井氏は指弾き。エレキと比べてチューニングがシビアなのかしょっちゅうペグを調整してるのが気になった。
で、アコースティックライブというと落ち着いた大人のライブ、とかバラード系中心とかを普通思い浮かべるもんなのだが、そんなのはこの二人に通用しないのであった。なにこのファンキーなノリのアコースティックライブは(汗) そりゃ演奏後にチューニングも狂うわ。
ちなみにアンプからの音量は抑えめ(なにせアンプ位置が弾いてる本人の真後ろですので)、聴いてるとちゃんとボディから音が出てる事が判る。それにしても最前列中央でずっと下を向いてて聴き入ってたメガネ青年、気持ちは分からんでもないが良い場所なんだからちゃんと目で見ようよ…。つーかオレと場所変われよ(ぉ
カシオペアのライブは散々行ったので野呂氏のギターはまぁ見慣れてるのだが、櫻井氏は前述した通り生で見るのは初めて。って6弦なのにポジション動きまくりな変態ベースライン…。ソロになると15フレ辺りから上で早弾きとかやります。24フレまでフルに使っちゃいます。正直「全く自分で出来る感がしない」なコレ…。
曲は各々のソロ+洋楽の名曲メイン(マーヴィン・ゲイとかスティービー・ワンダーとかジミ・ヘンドリミクスとかチック・コリアとか)って感じ。途中でカシオペアの曲を四曲メドレー(PASTEL SEA、TAKE ME、RED ZONE、MIDNIGHT RENDEZVOUS)、多分他の会場とセットリストは同じ。
あちこちで「RED ZONE」のアレンジが良かった、と言われてて実際素晴らしかったんだけど(なんつーか「えらくファンキーなカントリー」みたいではあった)、個人的には「TAKE ME」に一番感動した、しかもアレンジの下敷きになってるのが定番の「MINT JAMS」版じゃなくて、初出の「SUPER FLIGHT」収録のスタジオ版って辺りもかなりツボ、こっちはメロのリズム割りとかがちょっと違うのね。
カシオペア版の「TAKE ME」では「SUPER FLIGHT」では生ピアノ、「MINT JAMS」ではYAMAHA GS-1(初のFM音源シンセ)を使って向谷氏がシアリング奏法を駆使した(なので両手を使わないと鍵盤押さえられない)名曲なのだが、これをほとんどニュアンスを変えずにギターでやっちゃう所が凄い。てか普通弾こうとも思わねえよあんなん。
櫻井氏は櫻井氏でエレアコベースでスラップ奏法しまくりだし(2弦までサムピングやってました…)、野呂氏もそれに答える様にエレアコギターでスラップ奏法やるし(エレキでもしょっちゅうやってる)、どの辺がアコースティックライブだか良く判らなくなってきた(汗
MCも(これも大体他の会場と同じ内容らしい)櫻井氏が結構喋ってくれて盛り上がる。それにしても「TAKE ME」は野呂氏が19歳の時の作品か…、なんつーか目眩がしてきた。ちなみに当時の楽譜は残ってたのだが、ボイシングをキーボード用に書いてたので(野呂氏の楽譜はコードも全部コードネームだけじゃなくて恐ろしい事に全て五線譜に書いてある、それが普通だと思ってたらしい)ギターにはそのまま使えなかったとか。どんな19歳だよ。
ちなみに「PEGASUS」ってのは「CASIOPEA」ってバンド名を決める際に上がった候補の一つだとか(星座の「カシオペア」の正確なスペルは「CASSIOPEIA」なのはご愛敬、もっとも個人的にはバンド名としての固有名詞だから「CASIOPEA」で良いと思う) もう一つの候補「ANDROMEDA」でなくて本当に良かったw
客層的に洋楽がピンと来ないのか判らんけど、流石にアンコール前ラストの「Spain」はみんな知ってるみたいで大盛り上がり。アレはユニゾンフレーズも多くて見た目も格好いいしね。
という訳でちょっと短かったけど(アンコール二回入れて二時間)大満足でした。ただカシオペア曲と「Spain」でやたら手拍子が多かったのは閉口。アコースティックで音量控えめなんだからそこは押さえて欲しい。
にしてもDVDあったら欲しいなぁ…。どこかの会場でカメラ回さなかったのかな? 音源だけでも出たらすげぇ欲しい。そんな良いライブでありました。