[モノ]汎用ゲームコントローラ・USB変換器 UMJ-FX

きっかけは割と最近見たヤフオクでの「ATR-USB」「ATR-USB mk2」でした。前々から「あったらいいなー」と思っていたATARI-USBコンバータ、これが存在してたとはちっとも知らず。これがあれば家にある名機XE-1PROとかがPCで使える!

で、そん時は「ATARI-USBコンバータなんて今時欲しがる人は少ないからそんなに高くならんだろう」と思ってたのだが…これが軒並み2万超えですよあーた。あとでググってみたら全く同じ思いをしてる人が居たり。まぁフルキットでコミコミ定価が12kくらいだから極端にプレミア値でもないらしいのだが、にしてもねぇ。

(ゲームパッド地下秘密 : ATR-USBを、羨望。)

で、2ちゃんの某スレで「ATR-USBは今プレミア付いてるから…」という話をしてたら「こういうのがあるよ」と言って紹介されたのが「UMJ-FX」、なんか見覚えのあるサイトだな、と思ったらその昔FlashManager for GBAでお世話になった方のプロジェクトでした。基本的なコンセプトは全く同じ、この手の変換器としては極めて汎用性が高い上に高性能っぽい。てな訳でさっそく注文。振込から一週間ほどで到着。

(Mootan’s Room)
(Mootan’s Room:UMJ-FX 暫定ページ)

普通にコントローラのコネクタがATARI準拠の場合は何もする必要なし、変換ケーブルが必要な奴でも公式ページにあるとおりちゃんと売ってくれます。んでもせっかくだから自作する事にする、サターン関係のコントローラとか繋ぎたいし。

職場近くのパーツ屋でD-SUB9ピンメスコネクタをカバー付きで購入、ついでにダイオードも購入。延長ケーブルはヤフオクとかで購入、オークションストアでやってる所にてマトメ買いがオススメ。発送速いし。

という訳で連休初日にさっそく作業開始、せっかくだからカバーもきっちり加工しちゃう。念のため換気は良くしておく事(プラの溶ける臭いと半田の臭いで具合悪くなった…)。USB側の側面パネルは一回カバーから基板を外さないと取り付けられない事に注意。

まず側面パネルはマスキングテープを貼って(タミヤの幅40mmのが便利)、寸法を取り切り取り線とかを書く。作業しているうちにスレてくるので、切り取り線は油性ペンとかで上書きしといた方が良い。ちなみにタミヤのマスキングテープだとマッキー極細程度では裏写りしない。まぁ上からラッカー系塗料を塗りまくる事を考えれば当然か。

んで電動ドリル+2mm刃で切り抜く部分の内側に穴を空けていく。実際には2mmより大きい穴が空くのでやや内側にしとく、四つ角は当然ながら、長い直線部分があったらそこに随時空けておくと後で色々と楽。四つ角も出来れば穴を大きめに広げておく。

あとはタミヤの「カッターのこ」で穴から細刃を入れて切りまくり。2mmの穴ならなんとか細刃の先っちょが入るので地道に動かしていけばどんどん削れる。一回刃が通ったらプラが柔らかいのでガリガリ切れる。多少ずれても事前に通り道に穴を空けておけば、そこで修正可能。ちなみにコレはOLFAのOEM製品なのでホームセンターとかで同じ奴が買える、変に高いが。

ちょっと頑張ればギザギザながら切り抜き自体は簡単に出来るので、後は棒・平ヤスリでガシガシと切り取り線に合わせて削っていく。実際には現物合わせしながら削った方が良い。最後にマスキングテープを剥がして、サンドペーパーで削った面を綺麗にして完了。最初にUSB側を合わせて、終わったらUSB側側面パネルをハメたまま基板をネジ止めして、それからD-SUB側のパネルを作業する事。D-SUB側はサブ基板と同時にはめ込まないとダメ。

LEDは公式ページにある通り、一回足を20mmに切っちゃってそれから半田付けするのが楽。というかランド面積が半端無く小さいのでそれ以外だとかなり困難。足を切ったらアノード・カソードの向きが判らなくなるので、予め油性ペンで片方の足に目印を付けておくと楽。

ちなみにLEDは一個がLINK、もう一個がDIGITAL入力。とりあえずLINKランプはあると非常に便利なので(ケーブルの制作をミスると点滅したりして一目瞭然)、付ける事をオススメしておく。

半田を付ける前にカバーにマスキングテープを貼って寸法を出して、3mmのドリルで穴を空けてサンドペーパーを丸めて形を整える。んでLEDの頭が入るのを確認してから基板にLEDを刺して(まだ半田付けはしない)、カバーをしてちゃんと位置があってるかをチェック。足は曲がるから多少位置がずれても大丈夫。OKならLEDを半田付けする。ランドに半田を流し込むのが不可能に近いので(スルーホール基板だし)、足からスルーホールに半田を流し込むようにすると楽。

あとは全部組み立ててしまえば完成。んー自分で作業すると愛着が沸いていいやね。

20070715_UMJFX_dsub.jpgD-SUB側パネル。LEDがちょっとズレてるのは秘密だ。


20070715_UMJFX_USB.jpgUSB側パネル、穴がちょっと歪んでるのは(ry、全くの余談だが会社で使ってるTIなDSPのJ-TAGエミュレータとケースが全く同じなのは笑った、値段が10倍以上違うぞw


あとは変換ケーブルも一気に作る、予めテスタでコネクタ番号と配線色を確認してから組み立て、コードは被膜を向いた後に半田を乗せてからD-SUBのピンに突っ込んでコテを当てて固定、あとからさらに半田を流し込むと楽。一つのケーブルが複数ピンに入る場合は予めケーブルを分岐させておいてから最後にD-SUBのピンに突っ込むと楽。ダイオードを使う場合はもう直列で繋いじゃってむき出しのままで良かろう。ショートに注意。

最初GC用変換ケーブルの接続が謎(延長ケーブルに5番ピンにアサインされてるケーブルが無かった)だったのだが、作者に聞いたら速攻で「5番は未使用なんで接続しなくてOK」という回答を即座に頂く、あとで別のページを見たらピンアサイン全部載ってやんの。という訳で無事ケーブルも全部作成完了。

20070715_UMJFX_cable.jpgSS、PS、GC用の変換ケーブル。


コネクタはもう一個余ってるので、デジタルパッドとして評判の良いWiiクラコンでも付けようかと思案中。途中でナイロンコネクタで中継コネクタを付ければWii、UMJ-FX両方に使えるようになるのでそうするつもり、でもWiiを個人的に買う予定は一切無いけどな、兄貴の所に一台あるけど全然稼働してないし。

そんな訳で接続すればあっさりとWin純正HIDデバイスとして認識される。現状振動系が無いけど、要らないかなーとも思う。

振動はコンシューマ機みたいにきっちりソフトとコントローラの種類が特定されればもの凄く効果的だけど、それ以外は「単に振動してるだけ」だしなー。PS2の多くのソフトにある「ただ震えるだけ」の振動しか体験した事無い奴はXBOX系触っとけ、「モノの質感すら感じられる」振動は凄いぞ。PS2でも良い奴はある。

という訳で念願の「サターンのミッションスティックをPCで使う」事に成功。これはDPP(PSXPAD)でもサポートしてないし、IF-SEGAの公式ドライバはサポートしてるけど非公式ドライバはサポートしてないので、Win2k/XPで使うとしたら現状買えるのはコレしかないのだ。スペハリ遊ぶのに最適ですコレ。

変換器としても高性能なので、「振動無くてもいいからいろんなコントローラを繋ぎたい」人にはオススメしておく。でも売れてないらしいんだよなー、やっぱケーブルの自作すらめんどうなのか? 昔はオーバークロックも回路組んだりパターンカットとか当たり前だったけど、今じゃBIOSから値弄って「動かないー」とか言う奴続出だしなぁ。

ましてやPS系パッドは安い変換器が出てるし、XBOX・PS3・Wii系は変換器すら要らない始末だし。難しいなぁ…。

個人的にはATARI VCSのボリュームコントローラに対応したりすると海外で売れるのではないか、という微妙な考えもあったりして。とかく日本じゃこの手のオールドゲームって資産にならないよなぁ…。ゲームショップ1983あたりで扱ったら多少は売れるかしら。

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