この場合「1/1Scale」って表記もなんか変だが、「等身大」とかでもなんか変な気がするのでこれで通す。以降「お台場ガンダム」って事で。
ゆりかもめの車内からも頭が見えるらしいがそれは見逃した(つーか見えるような位置に居なかった)、んで「台場」駅で降りてからちょっと歩いて(「ガンダム」と書かれた誘導札がなんともシュールだ)、横断歩道を渡り森に囲まれた公園に入る。
公園に入って記念碑みたいなのがあるところを曲がると突然一部の人間が走り出して高さ1m位の高台に登ってる。ひょっとしてと思ってこっちも走って登ると…おぉあれがガンダム! っつーかでかい! バカだ! これ作った奴絶対バカだ!
高台からはこんな感じで見える。なんつーかもうスケール感がおかしい
そこからカメラズーム。公開から結構日数が経ってるので水アカとか結構酷いんだけど、これが逆に「自然ウェザリング」になってて逆に格好いい。肩の緑と赤の部分は点滅します
さらに歩いて公園内に進入。そこには本当に高さ18m(富野御大が「18mはデカ過ぎたな」と言ったとか、ちなみにサイズはマジンガーZと同じなので参考にしたと思われる)のガンダムが立ってた。「ガンダム、大地に立つ!」とか言葉にすると簡単だが実物の「あり得なさ度」はもの凄い。
公園に入った直後はこんな感じ。こんなのが本当に暴れまくったら死にます。
富野御大曰く「最初っからこの企画に関わってたら全力で止めてた」という事だが、実に賢明な判断だったろう。とかくナニもかもが馬鹿げてる。そして人間はこういう時に笑いしか出ないのだ。もー友人と「あり得ないだろコレ!」と色々ツッコミまくり。もう素晴らしすぎる。
お気に入りの写真、背景のビルからしてスケール感異常、本当は足下まで映したのだが人の頭が豪快に入っちゃったので泣く泣くトリミング
ワイコン付けてるのでワイ端だと周辺が流れちゃうんだけど(逆にテレ端だと四隅がケラレる)、これで撮ったら逆に面白い効果が出たり。左肩のマーキングはオリンピック誘致マーク、賛否あるらしいが現地の人じゃないので言及はパス。
さてこのお台場ガンダム、中身はごく基本的な骨組みにFRPのガワを貼り付けて作った代物である。ポーズは微妙に左足を一歩踏み出て腰を捻っているのだが、写真を見る限りでは骨組み自体は曲がってない。ようするにガワの方で骨組みに対するオフセット量をずらしてポーズ作ってるのね、頭いい。
さらに危険性を可能な限り下げると言う事で(FRPそのものはそんなに頑強な素材では無い)、胴体の上部以降は鉄のボルトも使ってないとか。この辺りは写真集「Real-G」に詳しいので興味があれば是非。面白いよ。
Real-G~1/1scale GUNDAM Photographs (Vジャンプブックス) | |
Vジャンプ編集部
集英社 2009-07-31 おすすめ平均 |
しばらく待ってたらちょうど14時のショーが始まった。毎時0分にミスト+ライト+首動作、30分に首動作のみのショーがあるとのこと。あちこち光るわミストは出るわ首は動くわで興奮しまくり。当然「コイツ、動くぞ!」というお約束の台詞もあちこちで聞かれたり。あーもーたまらん。
その後は実際に股の下を潜れるって事で列に並ぶ。なんか前に聞いた話では「一時間半待ち」とかだったんだけど、撮影禁止、立ち止まり禁止にしたせいか全然待たなかった。列に並び始めてから真下に来るまで5分位? こっそりムービーカムを回して股の下を撮影(今回持って行ったHD1010ではムービー撮影しながら写真撮れます)したり。FRPのガワはやっぱりペナペナであった。
それにしても細部の作り込みが想像以上に凄い。全然安っぽく見えない。それなのに「兵器っぽく見えない」のは例のオモチャっぽいカラーリングと、兵装が頭のバルカンと背中のビームサーベル(言われなきゃ兵器と判らない)せいだろう。これがビームライフル持ってたりしてたら一気に不穏な感じがする可能性があるので、何も持たせないというのは賢明な処置だと思う。
これがザク(特に量産型カラー)でザクマシンガンを持ってたら、「どう見ても兵器です」って事で左翼の街宣車が走り回るのは目に見えてますからなぁ。それこそ「軍靴の足音が聞える」とかがなり立てるぞあいつら。そういった意味では実に平和的なイベントで良かった。
正面から見ると「下から見上げた時の見栄え」を最優先でデフォルメしてるのが良く判る。胸の張りが小さくて頭でかいのね。写真だと気になるけど実物だとマジマジと見ない限りあんまし気にならない。もっともそれでもやっぱり気になる人は居るみたい
屋台も一杯出てたり、ちゃんと写真撮影用のブースもあってまさに開場はお祭りブース。日本は平和ボケって言われるけどここまでボケ倒されたら本望だと思う。開場専売のカタログが欲しかったけど大した内容が無さそうな上に2,500円と結構なお値段なのでパス。この辺りで撤退。
…その後、性懲りも無く夜にまた来るw。夜の方が会場までの道は空いてる雰囲気。
ちょうど見えた頃には7時のショーをやっていた。ちなみに光るところは後ろの方が多いので後ろから見る方がいいかも。
そして会場内に…って人多い! 昼間より多い! みんなフラッシュバシバシ炊いてたけどコンパクトデジカメの内蔵フラッシュじゃ光量全然足りないだろ…。気合いの入った人は三脚持ってやっておりました。
という訳で気合いで手持ちで挑んだらシャッタースピードがオートで最悪1/10を切る様な状態で絶望する。アングルによってはそれなりに稼げるけど、夜にきちんと撮りたかったら三脚必至ね。
後ろ姿は昼も夜もいいけど、夜の方がバーニア回りが光るので良いかも
ちなみに昼間も午後は正面から撮ると思いっきり逆光になるので、綺麗に撮りたかったら順光で人も少ない午前中がオススメとの事。その辺りはあちこちのサイトで散々言われてる事だからこれ以上は(ボロが出るから)書かない。
で、夜ガンダムを堪能して屋台前のベンチに座ってiPhoneを見ると着信履歴が入ってる事に気づいた。しかも滅多に電話してこない奴が。なにかと思って電話したら…その内容に絶望した。目の前のガンダムが非現実的な事と同じ位に、いやそれ以上に非現実的な現実を突きつけられて愕然とした。
20時のショーまで居ようかと思ったけど、この一件ですっかりやる気を無くして帰る事に。動くのもめんどいが動かなきゃベッドに眠れない。
帰りのゆりかもめは券売機の並びがもの凄かったが、自分はPASMOを持ってたのでスイスイと乗車。アレほとんど観光客なんだろうなー、日本人以外のツアー客も多数居たしなー。
という訳でお台場ガンダム、そのものは「大枚はたいて来て良かった」と思える代物だったが、例の事件があったためなんとも複雑な気分に。オレのせいではないし、その時点では全てが手遅れだったので自分を戒める事も出来ない。なんとも歯痒い。
ちなみにこのガンダム、展示終了後に移設するって噂が出てるけど(最終的にバンダイ行きとか)あれの外装は今回の展示期間(約二ヶ月)を想定した作りであって(FRPは思いっきり経年劣化します、油脂分が飛ぶのね)再組み立ても考慮してるとはあんまし思えないんだよなぁ、今時のガンプラみたいに「作るのは簡単だが綺麗にバラすのは難しい設計じゃないかと。
そりゃ常設設備にしてくれればいいんだけど、それだったら最初っからそう書くんじゃないかと思う。しかし移設先の第一候補が落合監督繋がりで名古屋というのには笑った。フクシ君が「このガンダムはオレのだ!」とか叫んだらちょっと許すw