えー元々エヴァは最初のTV版をリアルタイムで見てまして(確か東京と札幌とで放送時間も同じ)、見るキッカケは事前にNewTypeを読んでた友人から「ロボットにヒモ付いてるんだぜ!」って言われて奨められた、ってのは前書いたか。まぁそれで一話を見てショックを受けてズブズブと。ちなみにガンダムは再放送でハマったクチ、兄貴は例によって本放送の時に既にズブズブでしたが。
ちょうどその頃はWin95発売前でインターネットが身近になる直前、いわばパソ通の全盛期。内輪的板でアニメ業界に居る人が「進行マジでヤバイ(笑)」とか「ついに予告すら凄い事になりました(笑)」とリアルタイムで制作側の裏話を聞いちゃったりして(もう時効だよな)、それも含めて楽しんでいた。そんな訳であのラスト二話も「収拾は付かないだろう」と予想はしてたから(というか、放送すら危ういと聞いてたので)思ったよりはショックじゃなかったりもする。むしろ「こういうのもアリか…」と。
んでその後映画「Air」「まごころを、君に」を見て「人類ポカン計画」と言う結論を自分に出して、結局その後エヴァについて深く考えるのは止めた。その一方でSSや同人などの二次創作が非常に盛り上がってるのも知ってたけど(アンソロジー「失楽園」とか今考えると出せないよなぁ) それらにはほとんど手を出さず。かと言って彼等を見下すような事は一切せず。とかく「まごころを、君に」でエヴァとの関わりは一旦終わったというのが正直な感想。あ、でも貞本版エヴァは初期の頃だけちょっと追いかけてたか。途中で「こりゃ終わらんわ…」と思って今は見てないけど。
そんな訳で「新劇場版作ります!」「タイトルは『ヱヴァンゲリヲン』に改名します」というのはオレにとっては悪い冗談みたいなもんで、結局出て来た第一段「序」を見てきた人の感想を聞くと「凄い!」とか「ヤシマ作戦燃える」とかは聞いてたけどどうしても見る気にはなれずスルー。
だがしかし第二段「破」の情報が断片的に入って来て「何コレ全然違うやん…」とちょっと興味が出て来たのと、ついつい買ってしまったBD版「序」が思ったよりは面白かった(けどやっぱり『新しく作った総集編』の域を出てない)というのもあって「破」は劇場に見に行くことに決定。というかTwitterであまりにも「破が…」という話が多くてもう早めに見に行かないとダメと思った次第。
そんな訳で「破」を見た訳だが…。色んな意味でやられた。本当に。
これは「TV版が存在する事を前提とした全くの新作」である、良く分かんない言い回しだが、見れば理解出来ると思う。そういう代物。「序」の時みたいに「おぉ格好良い演出になったなー」とか「やっぱ尺短いなー」とか「ここの原画は気合い入れて描き直してるなぁ」とかそういうレベルの話じゃない。本当に新作。三号機は暴走するしヱヴァは使徒を捕食するのだが、内容は全く違うのである。
ある意味「これは乱立した二次創作への返歌?」とも思った。それこそ無数の「ぼくのかんがえたじんるいほかんけいかく」をネットで公表するというのがインターネットの爆発的な普及と同時に広まっていったわけだが、それに対するオリジナル版スタッフの回答がコレと。
まぁ製作側には「エヴァを見てアニメーターになりました!」ってな人も居るので、そういう人も巻き込んで「ここら辺でオレらが趣味でスンゴイの作ってやるから、目ェかっぽじってよく見とけよ!」という事かなと。そう趣味だから最後がオレ的に納得行かなくてもそれはそれでいいのだ、という気分ではある。ただ全力で作ってくれればそれで良い。それこそ「参ったからもう作るな!」と言われるようなモノを。
ちなみに劇場の年齢層的に同年代も多いのかな-と思ったが、意外にも若い人が多かったのが印象的。中には「君らTV版本放送時にはまだ小学校すら入ってないだろ」という年齢層まで居たりして。再放送から入ったクチ? とりあえず話題だから押さえておくクチ? ちょっと話を聞いてみたい気もするなー、絶対気が合わないと思うんだけどw
そんな訳で良い意味で「人類ポカン計画」というべきか。正直「BD版が出るまでしばらくかかりそうだからもう一回見に行こうか」とまで思っている自分が居る事に驚いている、次の「Q」? もうここまでされたら初日初回に行くしかねーよもう。
全くこの年齢になって未だに人生をかき乱されるとは思わなかった。罪作りだぜ庵野監督!いいぞもっとやれ! ちなみに「ネタバレだから見るまで開けるなよ!」と丁寧に封印してあるパンフも買いました。もう戻れない。
それにしてもミサトさんの新車、あれ一体なんだろう…。フロントから見たら車種は一発で把握出来るんだが、リアが全然違うっつーか別の車種なんだよな…。あと内装も違うし、いわゆるキメラ車? これだけで見直したいという気分のオレもどうかと思った。
→その後車種が判明。…リアから判定した車種で正解だった、というか正面からのカット、全然似てねえよ(汗、内装はちゃんと資料見て描いてたらしくちゃんとしてたみたいね(ドアロックピンの位置が独特) あと独特のエンジン音とか。
ちなみに予告編も色々出てたが、細田監督の新作[「サマーウォーズ」](http://s-wars.jp/index.html “映画「サマーウォーズ」公式サイト”)がやっぱりすげぇ面白そうだった。というかヒロインの「のび太泣き」が相変わらず健在でちょっと笑った(中身の人は時かけと同じ)、こちらは前売りも確保済みなんで期待しております。