ちょっと前にヒストリーチャンネルでやってた硫黄島関連のドキュメンタリー番組をようやく見る。30分の例の映画宣伝番組+昔作られた日米共同制作の1時間半のドキュメンタリーの二本立て、ドキュメンタリーの類は流し見が出来ないのがちょっと辛い。
例の映画はやっぱり米国側は「硫黄島の星条旗(ジェイムズ ブラッドリー)」、日本側は「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道(梯 久美子)」をベースにしてるようだ。あくまで人間中心と考える辺りクリント・イーストウッドっぽいと言えばっぽい。こういう視点はあってもいいけど、それだけに偏るのもどうかとは思う。
日米共同制作(日本側は東北新社)のドキュメンタリーだが、コレが予想外に良かった。どうも昭和60年の米軍上陸40周年に硫黄島で行われた「名誉の再会」に合わせて製作されたものらしく、ジョン・ブラッドリー氏(本を書いた息子じゃなくて、実際に例の星条旗を掲げた父親の方)がまだ健在で短いながらインタビューに答えてたり、栗林忠道氏の手紙によく出てくる太郎氏やたか子氏もインタビューに答えてたりして興味深い。内容も日本・米国両方の視点からバランス良く見せてたりして(当時のフィルムも日米両方で多数収録)、下手にヒューマニズムを全面に押し出していない辺り、映画よりよっぽど公正に見られるんじゃないか、とか思ってしまったり。いや映画を予告編しか見て無い奴が言うのもナニだが。
ちなみにこのドキュメンタリー、「硫黄島」を日本側は登場している人物はもちろんナレーターも一貫して「いおうとう」と呼んでおり(それで当たり前なんだが)、米国側音声(字幕入り)は「イオージマ」になってた。一体何時から日本でも「いおうじま」と呼ぶのが一般的になったんだろうか。