正直公開前の心象は良くなかった。「何故今更、しかもアニメ版」という印象が否めなかったし、キャラデザに貞元を持ってくる辺りもなんかあざといし、なにより角川映画だし(ぉぃ
で公開が始まったらこれがほとんど絶賛の嵐ですよ、挙句の果てにCMに「連日超満員」というテロップが追加される始末。まぁ実際に超満員なのは東京とかの大都市だけなのだが。札幌では日曜日だっつーのに上映一回ポッキリでしかも今週一杯で上映終了。あんまし客入ってないんだろうなぁ。シネコンなのにチケット買ったら自由席だったし。実際には400人キャパの小屋に半分位だから思ったよりは入ってるなーという印象。
まぁそんな訳で若干斜に構えて見始めたのは事実なのだが…、正直非常に面白かったのでなんか悔しい感さえ。原作とは大幅にストーリーを変えてあるのだが、原作を知ってると二重に楽しめる仕掛けもあって良い(魔女おばさん、てのはズルいよなぁ) 演出といい脚本といいほとんどツッコミ所が無い。ただひたすらに爽やかな物語で素直に楽しめた。
正直言ってもう一度見たい位だし、多分DVDも出たら買うだろう。とその位お気に入りであったりするのだが、正直アレで泣けるツボというのが判らんオレでもあった。いや実際泣けてた人も多かったのだが。
あと見た後に軽く寝たら鬱入った(ぉぃ。なんか「耳をすませば」と同系列の鬱作用があるという指摘は既にあったのだが見事に的中したようで。あと兄貴の方がよっぽどハマって「フィギュア出ないかなぁ」とか言い出す始末(汗) ただ兄貴の「主人公はのび太でありつまりはドラえもん」という指摘はコレもネット上で見た記憶があるのだが流石年季の入ったオタは違うなと思った。思い返すとまさしくその通りではある。
出来は確実に良いのだが、ある意味「見ていて気持ちが良かった」で終わってる感も無いではない。つまり平均的に80点は取れるし人によっては100点近いかも知れないけど、熱狂的なシンパを生み出すような作品ではないのねコレ。それは意図的なモノであると思うけど、そこら辺に若干寂しさを覚える自分が居たりもする。要するに「見た人のほとんどが絶賛する映画」というのに懐疑的なだけなんすけどね、あぁ我ながらヒネクレてるなぁ。
個人的にはこのクオリティで、この間見た「ローズ・イン・タイドランド」みたいに訳の判らない感情で猛烈に心揺さぶられるような映画も見たいのですよ。言ってみりゃ商業的には散々だった「マインド・ゲーム」みたいな。あれは原作がもう神かかってて映画版も比べちゃうと霞んじゃうけど。でも個人的には「時かけ」と同じかあるいは上の位置に「マインド・ゲーム」があったりする。そんな感じ。あぁ支離滅裂。
売り上げランキング: 2,485